闇詩 11~15

 

11.sora (2006.10.8)

今日は青空 雲一つ無い

「綺麗だね」

「何か良いことありそう」

皆は言う


君と別れたのも

こんな青空だったね

君は僕を置き去りにして

自ら命を断ったんだよね


愛さなければよかった

愛してあげればよかった

僕は君を愛してた

君は僕を愛してた?

愛していたなら

どうして消えたんだ

どうして…


今日は青空 雲一つ無い

「綺麗だね」

「何か良いことありそう」

皆は言う


けど

君がいないこの空なんか

この空なんか

 

12.not by oneself (2006.10.13)

 置いていかないで

どうしたらいいのか分からないの

どうすればいいのか分からないの

置いていかないで

 

13.kill you (2006.10.13)

君が誰かに触れられるぐらいなら

君を殺めておけばよかった

 

14.cutting (2006.10.13)

手首に剃刀が舞い降りた
切れるだけ切った
白い腕に血が伝って
頬に涙が伝って

痛い その痛みが
安らかにする
血を見るたび
罪を感じた

傷痕は
心と共に腕に残り
叫び 嘆き 狂う
もう二度と
昔の腕には戻れない

翼が折れた鳥は
飛べないんだ

 

15.Illusion...? (2006.11.12)

こんなに近いのに
真ん中の壁は
何故私の邪魔をする?
壁の向こうにはあの人が
私を待ってくれている
何度も何度も
叩いて壊そうとする
打たれた手は血に染まり
床に零れて華を作った

長い長い時が経ち
ついに壁は砕かれた
目の前にはあなたが
私を抱いてくれるはずだった
でもそこに誰一人居なかった
呆然と立ち尽くした

私には
温かいあなたの腕も
温かいあなたの手も
温かいあなたの笑顔も
全ては無きモノ
全ては幻

ついに壁は砕かれた
ついに心は砕かれた

 

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