「こんにちは」
「こんにちは」
「何故泣いているのですか?」
「愛する人が死んでしまったの…。昨日の4時、死亡が確認されたわ…」
「悲しいことです…」
「…彼を失った時、疑問に思ったことがあったの」
「お聞きしてもいいですか?」
「……彼は4時に死んだわ。でもその時のテレビの時計は4時1分、腕時計は3時59分だった…彼の時間は早すぎたのよっ!!
私の腕時計の時間の中では彼は後1分生きていられた、だけどテレビの時間の中では彼は死んでから1分経っている…!!
どうして、同じ世界、同じ空間にいるのに巡る時間は違うの?早さが違うの…?どうして逝ってしまったの、あなた………」
「―――――」
「どうして違うの…?」
「――さぁ、分かりません」